契約社員やパートなどの非正規雇用で働く方を、正社員に転換する。人材の定着や採用力の強化につながる取り組みを、国が後押しするのが「キャリアアップ助成金(正社員化コース)」です。この記事では、令和8年度(2026年度)のポイントを、支給額・要件・申請の流れに分けて整理します。
キャリアアップ助成金は、有期雇用労働者・短時間労働者・派遣労働者といった非正規雇用の従業員のキャリアアップを促すため、正社員化や処遇改善に取り組んだ事業主に支給される、厚生労働省所管の助成金です。そのうち「正社員化コース」は、有期雇用労働者等を正規雇用労働者等に転換、または直接雇用した場合に対象となります。
正規雇用労働者には、勤務地限定・職務限定・短時間といった「多様な正社員」も含まれます。なお、新規学卒者で雇入れ日から起算して1年未満の方は、支給の対象外です。
厚生労働省の令和7年度のリーフレットに掲載されている、1人あたりの支給額は次のとおりです。
| 転換の種類 | 中小企業 (重点支援対象者) | 中小企業 (それ以外) | 大企業 (重点支援対象者) | 大企業 (それ以外) |
|---|---|---|---|---|
| 有期 → 正規 | 80万円 | 40万円 | 60万円 | 30万円 |
| 無期 → 正規 | 40万円 | 20万円 | 30万円 | 15万円 |
「重点支援対象者」とは、一定の要件を満たす非正規雇用の方を指します。該当するかどうかは、雇用の状況によって異なるため、最新のパンフレットで確認してください。令和8年度は、基本的な支給額に大きな変更はないと案内されています。
令和8年度のおもな変更として、正社員化コースに「情報公表加算」が新設されました。令和8年4月8日以降の転換等が対象で、正規雇用への転換等に関する所定の情報を、自社が管理するウェブサイトまたは職場情報総合サイト「しょくばらぼ」に公表した場合、1事業所あたり20万円(大企業は15万円)が加算されます。加算は、1事業所につき1回です。
このほか、雇用保険の適用事業所であることなど、雇用関係助成金に共通する要件も満たす必要があります。
流れのなかで、特に注意したいのは1番目です。転換を実施したあとに計画書を出しても、対象になりません。
よくあるつまずきは、次の3つです。
自社がどの助成金の対象になるかは、条件によって変わります。まずは、無料の診断で確認してみてください。
参考:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和7年度)」 PDF
※ 本記事は2026年10月時点の公開情報をもとに作成しています。助成金・補助金の制度は毎年のように改定されます。実際にお申し込みの際は、厚生労働省・都道府県労働局の最新の案内で、必ず内容をご確認ください。